2025年5月30日──渋谷PARCOで幕を開ける『ふつうの軽音部』初の公式イベント。
作品世界がリアルに“再生”される空間で、ファンが共鳴するのは音ではなく、記憶と感情だ。
この記事では、体験型コンテンツや物販情報、イベントならではの“仕掛け”まで、
そのすべてを徹底的に解剖する。
『ふつうの軽音部』イベントの全貌と基本情報
“音”じゃない。“共鳴”だ──。
2025年5月30日から6月16日まで、渋谷PARCOの地下で開かれるのは、ただの展示会じゃない。『ふつうの軽音部』の“感情”が音としてでなく、空間として立ち上がる体験型イベント「放課後さいこー!ポップアップ」。
この記事のこのパートでは、日時・場所・アクセス・特典・注意点など、行く前に絶対に押さえておきたい基本情報を、物語の空気感とともに丁寧に案内する。
開催日・会場・アクセス方法
イベントは2025年5月30日(金)〜6月16日(月)までの約2週間。
会場は渋谷PARCO B1F「GALLERY X BY PARCO」(東京都渋谷区宇田川町15-1)。営業時間は11:00〜21:00(※最終日は18:00まで)。
JR渋谷駅ハチ公口から徒歩約5分、文化村通りを進めばすぐ。
アクセスの良さも、このイベントを“ふらっと立ち寄れる青春”にしている。
チケット・料金・入場方法
チケットは当日券のみ。前売りや事前予約は用意されておらず、ふと「行こうかな」と思ったその瞬間に足を運べる仕様だ。
料金は税込500円。この金額が、ひとつの物語と向き合う扉の鍵になる。
ただし、混雑が予想される休日やイベント初日などには整理券配布が行われる可能性もあるため、公式SNSやPARCOのイベントページで事前確認はマスト。
入場特典「体験入部シールセット」って何?
「ふつうの軽音部」らしさが凝縮された遊び心の象徴が、この「体験入部シールセット」。
谷九高校軽音部に“仮入部”した証として配布される、ユニークなビジュアルのシールは、スマホやノートに貼るだけで“放課後の記憶”が蘇る。
会場の空気を“持ち帰れる”このシールは、ファンならずとも手に入れておきたいアイテムのひとつだ。
展示内容と「ネタバレ注意」について
本イベントでは、単行本未収録のエピソードや設定画の展示が含まれる可能性がある。つまり、最新話まで追えていない読者には軽度のネタバレになる場面もあるということ。
ただ、それは“追いついていない”ことへの不安ではなく、“もっと読みたい”気持ちを加速させてくれる伏線になり得る。
物語にとって重要なのは「知ってるかどうか」じゃない。どれだけ感情を揺らされたかだ。
主催・制作陣に見る“本気度”
本イベントは株式会社パルコが主催、集英社ゲームズが企画制作、集英社が協力。つまり、企画・演出・商品展開のすべてにおいて“原作チーム公認かつ直轄”の布陣。
商業イベントにありがちな「外注感」はなく、ファンとの“熱量の同期”を狙った設計になっている。
とくに注目したいのは、過去に『SPY×FAMILY展』や『チェンソーマン展』を成功させたプロデュース陣が一部関わっている点。リアルイベントの“熱量の作り方”を知っている人たちが、ふつけいの世界観に本気で向き合っている。
会場内でのルール・撮影・注意点
展示物の一部は撮影OK、SNS投稿も推奨されている(指定エリアに限る)。
ただし、来場者同士の配慮──とくに物販列やガチャ待機列では譲り合いの精神が必要。
“ふつう”であることを、みんなで守っていく。そんな作品のテーマが、そのままイベントの空気を作るのだ。
なぜ“今”イベントなのか?
コミックス5巻が発売されたこのタイミングでのイベント開催は、単なる販促以上の意味を持つ。
作中バンド「はーとぶれいく」の実写MV公開、音源化、SNSでのバズと連動し、“今”しかない温度感を逃さず形にしている。
まるで軽音部の文化祭みたいな、一瞬だからこそ輝く空間。それが、このイベントの“今でしかない価値”を生んでいる。
体験型コンテンツと仕掛け
「会場に入った瞬間、ちょっと泣きそうになった」──SNSにそんな感想が並ぶイベントがある。
それが『ふつうの軽音部 放課後さいこー!ポップアップ』だ。
展示じゃない。再現でもない。“放課後の空気ごと封じ込めた空間”なのだ。
そして、この空間には、心をほどいてくれる仕掛けがいくつも散りばめられている。
体験型コンテンツたちは、単なるイベント演出じゃない。
──読者の心のなかにある「ふつうじゃない思い」を、そっと救いあげる装置だ。
青春診断ガチャ:いちばん刺さる“違和感”
ブースで回せる「青春診断ガチャ」は、作品世界の軽音部にあなたを招き入れてくれる入口だ。
「君に向いているのは、ギター」──でも、ただの性格診断じゃない。
そこに添えられたキャラのひとことが、まるで悩みに寄り添ってくれるような違和感をくれる。
たとえば「無理して笑ってるとき、ベースって気持ちわかるよね」みたいに。
ただの占いじゃない。音楽に“例える”ことで、感情に気づかせてくれる仕掛けなんだ。
バンドメンバー募集板:言葉じゃなく、音でつながる
壁には“バンドメンバー募集”の掲示板が設置されている。
あなたの「好きなアーティスト」「弾いてみたい曲」「やりたいパート」を書いて貼る──それだけ。
でもこの空間でそれをやると、“言葉じゃない会話”が始まる。
「この子もELLEGARDENが好きなんだ」
「ギターやってる人、思ったより多いな」
そんなふうに、知らない誰かと“音でつながる”。
組めたら「成功コースター」、組めなくても「失敗コースター」。だけど一番大事なのは、「誰かと音を出したい」と思えたことそのものなのだ。
没入感のフォトスポット──背景じゃなく“物語の舞台”
「撮るだけの場所」とは次元が違う。
谷九高校の音楽室、UFOダンスの夜の歩道橋──それは背景ではなく、“物語に触れた場所”だ。
そこに立つと、自分がキャラと同じ景色を見ていたんだって気づく。
「自撮りしたくなる」じゃなくて、「立っていたくなる」空間。
そのとき、あなたはもう観客じゃなく、物語の一員だ。
“音がない”から、感情が鳴る空間設計
このイベント、基本的にBGMが流れていない。
でも、それがいい。静けさが“感情の残響”を聴かせてくれるから。
照明の切り替え、配置された展示物のリズム、歩く足音──
ぜんぶが、「ここにいる自分」が奏でてる感じがする。
『ふつうの軽音部』が描いてきた“音楽とはなにか”の答えが、そっと空間に溶けていた。
隠された演出──ファンの心にしか届かないライブ
「UFOダンスの曲が、突然かかって照明が変わった」
「キャラのセリフが小さく流れた気がした」
そんな“目撃談”がX(旧Twitter)に散見される。
でもそれ、たぶん誰にでも見えるわけじゃない。
作品を好きでいた時間の分だけ、心にだけ鳴る演出が仕込まれてる。
これってもう、「あなたの思い出がライブになってる」ってことなんじゃないだろうか。
まとめ:鳴ってるのは、きっと“あなたの感情”
このイベントが教えてくれるのは、“音楽って、技術じゃない”ってことだ。
演奏できなくてもいい。知らない曲があってもいい。
大事なのは、自分のなかにあるものを、誰かと鳴らしたいと思えるか。
『ふつうの軽音部』は、ずっとそのことを描いてきた。
だから──このイベントで感じた共鳴は、あなたの“感情が鳴った証拠”なんだと思う。
限定グッズと販売情報
このイベントの魅力をひとことで言うなら、“感情を持ち帰れる空間”。
その象徴とも言えるのが、ここでしか手に入らないグッズの数々だ。
ただの物販じゃない。パッケージも、仕様も、展示の並べ方まで、すべてが“ふつうの軽音部らしさ”に貫かれている。
そして、購入という行為を通じて、自分の中にある“好き”を見つけ直すような体験が、そこにはある。
ミニアルバム風ポストカードセット──「選ぶ」ことが、ひとつの表現になる
人気No.1のグッズがこれ。
全12種類のポストカードの中から、自分の好きな4枚を選び、CD型ケースにセットするという仕様。
これは、単なるコレクションではない。「自分だけのプレイリストを編む感覚」だ。
推しキャラで揃えるもよし、感情でテーマを決めるもよし。
「泣き顔ばかり選んじゃった…」という人も少なくない。
──その選択がもう、“自分の感情を鳴らした証”になっている。
トレカ&アクリル──“好き”が手のひらに宿る瞬間
ランダム要素のあるトレーディンググッズたちも人気だ。
たとえば、青春の一瞬トレーディングカード。
あのシーン、この表情、ふとした息遣い……どれもが、物語の温度を閉じ込めた一瞬。
「開封した瞬間に泣きそうになった」──そんな声もある。
アクリルキーホルダーやクリップも、ただ飾るだけじゃない。
“その子と日常を過ごしている感覚”を自然に添えてくれるのが、このグッズたちだ。
音楽に触れるグッズ──“演奏しない人”にも届く優しさ
軽音部をテーマにした作品だからこそ、音楽グッズも豊富。
中でも評判なのが、ピックセットとラバーバンド。
ピックは本当に使える仕様で、それぞれキャラの個性が反映されたデザイン。
ラバーバンドは、イベント参加者同士の“ちょっとした合図”にもなっている。
「楽器を弾かなくても、音楽のそばにいていい」
そんなメッセージが、ひとつひとつのグッズから伝わってくる。
ファン人気の声──「買ってよかった」はどれ?
SNS上で挙がる“おすすめ3選”をピックアップ。
- アクリルジオラマ:世界観をそのまま再現。机に置くだけで“放課後”が始まる。
- UFOライブTシャツ:日常使いOKなデザイン性。「バレずに推せる」系アイテム。
- 人気投票TOP20アクリルクリップ:教科書にも、ノートにも。推しが支えてくれる感覚がエモい。
どれも単なる記念品ではなく、“生活の中に感情を持ち込める”ことが評価されている。
販売ルールと注意点──後悔しないために
ほとんどのグッズは当日販売・数量限定。
日によっては購入制限が設けられることもあるため、早めの来場がおすすめ。
また、トレーディング商品は中身の交換や返品が不可。
「推しが出なかった」ときのショックも含めて、その場の感情ごと味わえるのが、ふつけいイベントの良さでもある。
事前にSNSで「開封結果」をチェックしておくと心の準備にもなる。
グッズがくれるもの──“共鳴の証”としての所有
このイベントのグッズを見ていると、「モノじゃなくて、思い出を持ち帰ってるんだな」と気づく。
Tシャツに、ピックに、ステッカーに宿っているのは、“あなたがこの作品を好きでいたという証”だ。
買ったあと、ふと見返したときに胸がきゅっとなる。
それはたぶん、あなたの中の“音”が、また鳴りはじめた瞬間なのだ。
まとめ:感情が響くイベント体験
『ふつうの軽音部』のイベントに足を踏み入れて、最初に感じたのは静けさだった。
音楽イベントなのに、音がない。
でもその静けさは、決して空白じゃなかった。
──感情の余白だった。
展示、グッズ、空間演出、そのすべてが「共鳴するための間」をくれていた。
自分のなかの“音”が鳴るのを、ただじっと待ってくれている空気だった。
このイベントは、“好き”を見つめなおす場所だった
物語が好き。キャラが好き。音楽が好き。
でも、その“好き”の先にあるものってなんだろう?
イベント空間に滞在していると、不思議とその問いに向き合うことになる。
たとえば、診断ガチャで「ドラムっぽい性格」と言われたとき。
たとえば、誰かの書いた「ボーカル募集中」に目を留めたとき。
たとえば、ミニアルバムに入れるポストカードを4枚選ぶとき。
その瞬間瞬間に、“これが私だ”って、小さく頷ける時間があった。
そしてそれが、こんなにも心に残ってる。
“ふつう”という言葉に、もう迷わなくていい
『ふつうの軽音部』というタイトルには、ずっと問いがあった。
「ふつう」ってなんだろう?
「ふつうじゃない」って悪いこと?
作中で鳩野が、たまきが、風夏がぶつかってきたその問いに、このイベントはひとつの答えをくれる。
──「あなたのふつうは、あなたのものだよ」と。
決して誰かの基準で測らなくていい。
“自分のままで、誰かとバンドを組んでいい”
そんな勇気を、展示とグッズと空間がくれていた。
体験が終わっても、感情は残る
1時間もいないかもしれない。
グッズを買って、写真を撮って、ガチャを回して、帰る。
それだけ。だけど、それだけじゃなかった。
ふと帰りの電車の窓に映る自分の顔が、少しだけ違って見えた気がした。
「軽音部、入りたかったな」って思った。
「あの頃より今のほうが、誰かと音を出せそう」って思えた。
それって、人生のどこかが“更新された”ってことじゃない?
ただのイベントなのに──それってすごいことだと思う。
この場所は、「感情のチューニングルーム」だった
私たちは、日常の中で感情を置き去りにしがちだ。
忙しさにまぎれて、“嬉しい”も“悲しい”も、音を立てずに過ぎていく。
でも『ふつうの軽音部』の空間は、その音を拾ってくれた。
──「今、そう感じたんだね」って。
まるで誰かとバンド練習してるみたいに、“心のチューニング”を合わせてくれる。
そんな場所だった。
また音を鳴らしたくなったら、ふつけいに戻ってくればいい
イベントが終わっても、グッズが売り切れても、展示が撤収されても──
その感情は、あなたの中にちゃんと残ってる。
そして、また音を鳴らしたくなったときは、ふつけいの物語に戻ってくればいい。
ページをめくって、あのセリフを思い出して、またちょっと泣いて。
そのたびに、あなたの“ふつう”は更新されていく。
──“誰かと何かをやってみたい”って気持ちに、何度だって戻ってこれる。
この作品も、このイベントも、ずっとそういう場所なんだと思う。
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